旅行・美術・お花が大好き♪ブログ

旅行は基本的に個人旅行です。好きな物を好きなだけ見ていたいから❤美術はアンティーク調が好きです。西洋も東洋どちらも。歴史も好きなので、取り上げるかも♪お花も大好きなので、野草もバラも可愛い❤と思ったものを取り上げていきます。ちなみにバラは6株、育ててます

ローマ ボルゲーゼ美術館

おはようございます


ボルゲーゼ美術館の情報をアップしたので

このまま行った順番にこだわらずに

ボルゲーゼ美術館についてアップしていきます

前回も行ったことがあるので

今回のとごちゃまぜになってたらごめんなさい

でも展示品は変わってないと…思います。

2時間という私達には少し短すぎる鑑賞時間の中で

好きな作品をゆっくり鑑賞したので

覚えている作品を挙げ

私なりの個人の感想も自分の忘備録のため

書き記そうと思います

なお、美術に関することなので敬意を表するため

いつもよりかは少し改まった文体で

記そうと思います。


★プチ情報★ 

券を最後まで無くさないで

持っていてください。

トイレに行く時、提示を求められました。

広大なボルゲーゼ公園の中にボルゲーゼ美術館

あるのでトイレを見つけるのは大変です(笑)

それでさえ、ヨーロッパはトイレが少ないですし


予約も事前にしていった方がいいと思います

ハイシーズンはマストです!

当日行って空きがあったら入れてもらえますが

(前回はラッキーにもすぐに入れました

 朝イチで行きました)

2時間制なので待ったり、違う日になったり

予約がいっぱいで入れなかったりするんですよね

なによりボルゲーゼ美術館のアクセスが大変で

2度行き来するのは…

お散歩が好きな私でさえも遠慮したいです(笑)

一応テルミニ駅や共和国広場から910番のバスが

通ってるのですが、テルミニ駅のバスターミナルは

広すぎて私には見つけられず

そもそもストライキ中だったので

歩いて行きました

(電車がストライキ起こすとバスも連動すると

 旅コンシェルジュのお姉さんに

 教えて頂きました

 でもバスは全部無いわけではなくて

 一部分動いているのもありました) 


予約時間制だから時間までに辿り着けないと!

というプレッシャーもあったかもしれませんが

夏は日差しもキツイので

(ボルゲーゼ公園内は木がたくさんあるので

 大丈夫です)

私みたいにストライキに遭ってしまった方は

どうぞお気をつけて…



ボルゲーゼ美術館について

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ローマ北側に広がる緑豊かなピンチョの丘に

ローマ随一の広さを誇るボルゲーゼ公園があります

17世紀初め、ローマ教皇パウルス5世の甥で

枢機卿だったシピオーネ・ボルゲーゼが

古代ローマ皇帝にならってつくった

広大な別荘地でした。


バロック様式と新古典様式をあわせ持つ

白亜の建築は大貴族の別荘にふさわしい

優美な佇まいです。


ボルゲーゼ家歴代のコレクションを展示する別荘は

色鮮やかな天井画、繊細なレリーフ、彫像など

豪華な装飾がすみずみまで施されています



シピオーネ・ボルゲーゼは叔父がローマ教皇

選ばれたおかげで富と権力の恩恵にあずかり

ほしいままに美術品の収集にいそしみました

その様子は「美に取り憑かれた枢機卿」と

異名をうけるほどでした


当時、このボルゲーゼの別荘はローマ教皇庁

私的迎賓館の役割もあり、社交好きなシピオーネは

名画や古代彫刻に取り囲まれた豪奢な宴会を開き

日夜もてなしました。


シピオーネは美術品収集にあたり

かなり強引なやり方で我が物にしたことでも

知られています。

詳しくはその作品ごとにエピソードを紹介します


また一方で芸術家の才能を見抜く

鋭い眼を持っていました。

その代表がベルニーニです。

ベルニーニはシピオーネの死後も教皇に仕え

名声をはくしました。

ベルニーニの作品は、ボルゲーゼ美術館

収集されている作品の他にも

ナヴォーナ広場の彫刻や

ヨーロッパで最も劇的な空間といわれる

ヴァチカンのサン・ピエトロ広場も

ベルニーニが設計したものです。


シピオーネが見出し、その才能を愛した

もう一人の天才カラヴァッジョは

近代絵画の創始者と言われています。


シピオーネの死後

ボルゲーゼ家代々の当主に受け継がれ

20世紀に入ってから美術品を

散逸させてはならないという

シピオーネの遺言を守るため

別荘とコレクションをわずかな金額で

国に譲り渡しました



【作品】

☆聖愛と俗愛 ティツィアーノ 1514年


 ヴェネツィア絵画の巨匠ティツィアーノ

 若き日に描いた作品。

 左の白いドレスの女性は「地上のヴィーナス」

 右の裸の女性は「天上のヴィーナス」

 愛の寓意図です

 簡単に説明すると西洋では裸は神を表します

 それは古代ギリシア人が神は人をつくる時

 自分の姿を似せたということから

 古代ギリシアでは人間の裸体は美しいと

 いう価値観からきています
 
  とにかくヴェネツィア派らしく色使いが

  華やか。
  
  二人のヴィーナスに目を奪われがちですが

  背景の青空も木々も美しい

  二人のヴィーナスが腰掛けている大理石

  (だと思う)の無機質な触感と

  二人のヴィーナスの柔らかな肌触りが

  よくコントラストされていると思います

  真ん中に描かれたキューピットも

  何かを見つけて捕まえたいのか

  子供らしい熱心さ、無邪気さが

  よく表現されています

  二人のヴィーナスは他者を意識していて

  キューピットは他者に対して無関心が

  またよくコントラストされた作品の様に

  思います


☆ヴィーナスと蜂の巣を持つキューピット

 クラナッハ 1531年頃


 ドイツの宮廷画家クラナッハが描いた

 細身のヴィーナス。

 薄布をまとい、最新のファッションであった

 つば広の帽子をかぶったヴィーナスの傍らに

 蜂に刺されるキューピットが描かれていて

 快楽には苦痛が伴うことを教えている

  帽子のツバについている房や

  ヴィーナスの髪飾り

  チョーカーがとても繊細に描かれている

  と思います。

  

☆キリストの埋葬 ラファエロ 1507年

 
 十字架から降ろされた死せるキリスト

 嘆きつつキリストを埋葬する人々

 悲しみのあまり気を失う聖母マリア

 シピオーネはこの絵を手に入れるために

 かなり強引なやり方をしています。

 ペルージャのバリオーニ礼拝堂に飾られていた

 祭壇画を部下に命じて夜に紛れ強奪しました。

 叔父である教皇の圧力も加わり

 ヴァチカンの古文書館に

 「【キリストの埋葬】を永久にお譲りします」

 と書かれたペルージャの教会から

 シピオーネに宛てた手紙が保存されています

  ラファエロらしい柔らかさと

  ヴェネツィア派とは少し趣の違う多色使いの

  華やかさがよく出てると思います

  個人的にラファエロの描く衣装は

  赤、青、緑が効果的に描かれていて

  華やかで好きです


☆ディアナの狩猟 ドメニキーノ 1616年


 狩りに興じる月の女神ディアナとニンフらを

 ヴェネツィア派特有の明るい色彩で描きました

 他の枢機卿の注文による作品でしたが

 シピオーネは何度もドメニキーノに

 絵を譲ってくれるように頼んだものの

 断り続けるドメニキーノに業を煮やして

 3日間牢屋に閉じ込めて手に入れたと伝わります

  ラファエロが華やかさがありつつも

  落ち着いた色彩であるのに対し

  こちらは女神ディアナとニンフたちの肌の

  華やかさが目立ちます

  空に浮かぶ雲よりも日の光を浴びて

  真っ白に光り輝く肌に目を奪われます。

  女神ディアナの足元には狩りで疲れた体を

  癒やすためか水に浸る二人のニンフ

  一人はこちらに真正面から視線を投げかけ

  一人は何かに気づき、何かを指しています

  この構図を見たとき、

  私はアクタイオンの神話を思い出しました

  女神ディアナの狩を終えた後の水浴びで

  たまたま居合わせてしまったアクタイオン

  女神ディアナとニンフ達の神々しさは

  こんな感じだったのかなと

  少しアクタイオンの気持ちになりました


☆パラフレニエーリの聖母(蛇の聖母)

 カラヴァッジョ 1605年


 異端の象徴である蛇を聖母と幼児キリストが

 踏みつけるという異端断罪をテーマにする。

 サン・ピエトロ大聖堂内の礼拝堂から

 すぐに撤去された作品

 理由としては、聖母マリアのモデルが庶民で

 更に胸の大きく開いたドレスは品位に欠けており

 礼拝堂にはふさわしくないと考えられた為です

 しかしシピオーネは臨場感溢れた

 新しい芸術として高く評価しました

  カラヴァッジョの作品は他にも聖母マリア

  庶民的過ぎるという指摘を当時の人達から

  受けています。しかしこの作品も庶民的な

  部分もありながら首や顔のポーズに

  どことなく気品を感じさせる部分があるように

  思います。

  ラファエロも代表作に「少椅子の聖母」

  (パラティーナ美術館)があり

  聖母マリアと幼子キリストの顔が従来よりも

  近いことから神聖さよりも親しみやすさを

  描いており、こちらは人気があることから

  カラヴァッジョの作品もそんなに非難される

  ものではないのかなぁと個人的に思います。
 
  

 
☆アポロとダフネ ベルニーニ 1622年


 古代ローマの詩人オウィディウスの「変身物語」

 をテーマにしたこの彫刻は当時大変な評判になり

 多くのローマ市民が駆けつけたと言われています

 ダフネの体が月桂樹の木に変わる瞬間を表した

 この作品は若きベルニーニがシピオーネのために

 制作しました。

 変身物語については長くなるので

 次回説明します

  とにかくダフネの木への変身が見事です

  葉の細やかさが彫刻でありながら

  よくぞここまで描き切ったなぁと

  驚嘆に値します

  ダフネの肌の柔らかさと木へ変身した部分の

  ゴツゴツさのコントラストも見事です

  アポロの追いかけているけれども

  バレエのポーズのような

  どこか品を感じる所作も

  この作品が愛されている所以かなと思いました

  

☆プロセルピナの略奪 ベルニーニ 1621年頃


 ギリシア神話の冥界ハデス(プルート)が

 プロセルピナをさらう場面

 プロセルピナの柔らかな肌や涙までも

 彫り上げたこちらも彫刻でありながら

 繊細さが光る作品

  私が見た回ではアポロとダフネより

  プロセルピナの略奪の方が人気があり

  たくさんの人がずっと見てました。

  確かに涙までも彫刻で描くのは

  リアリティあふれる作品です

  プロセルピナの略奪の方が制作年は前で

  こちらは臨場感溢れています



他にも魅力的な作品がたくさん所蔵されています

ギリシア神話が好きな方はどうぞご鑑賞ください

 
ここまで読んでくださってありがとうございます


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